第1時
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- ゲームで用いるサイコロを作ることを目的として、立方体作りの学習活動を位置付ける。
- ポリドロンを用いて、自由に切り開いたり閉じたりしながら、展開図の種類や面などの位置関係を観察する時間を設ける。
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第2時
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- 立方体ができる図(正しい展開図)とできない図(間違った展開図)の違いを明らかにする。
- 立方体ができる図に共通した性質を明らかにして、立方体ができない図はどうしてできないのかを説明する学習活動を位置付ける。
※正しい命題Aの逆命題Bは、必ずしも正しいとは限らないことの具体に触れられる場面。論証の基礎を培う学習の一つであると考える。
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第3時
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- Cabri 3Dで円錐を描きながら、立体を観察することを通して、Cabri 3Dの基本操作の方法を理解する。
- Cabri 3Dで円錐を描く学習を位置付ける。
- 空間内の任意の場所に点をとる方法を丁寧に扱う。
※円の半径を変えたり、頂点の位置を変えたりする方法や、様々な方向から観察する方法などを扱うことによって、今後の学習がスムーズに進められるようにすることを目的とする。
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第4時
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- 立体を構成する方法について視野を広げる。(その1)
※柱体や斜柱体を、平面の移動によって構成される立体とみる。
- 厚い本や紙の束を提示し、イメージをふくらませる。
- 四角形から四角柱を構成するシミュレーションを準備する。
- Cabri3Dで、平面を平行に動かしながら柱体や斜柱体を作って観察できるように、学習環境を整える。
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第5時
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- 立体を構成する方法について視野を広げる。(その2)
※球、円柱、円錐などを、平面を回転させることによって構成される立体図形とみる。
- 回転体の模型を提示し、ある方向から見ると必ず円に見える立体であることを確認する。
- 回転体の例として、円柱のシミュレーションを見せる。
- Cabri3Dで、様々な図形を回転軸の周りに回転させて立体を作って観察できるように学習環境を整える。
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第6時
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- 立体を構成する方法について視野を広げる。(その3)
※柱体や錐体を、線分の移動によって構成される立体図形とみる。
- 柱体や錐体は、同じ長さの線分(母線)の集合とみることができるように、学習環境を整える。
- Cabri3Dで、線分を底面に垂直に立てて底面の周にそって一回りさせて柱体を作ったり、線分の一端を固定して別の一端を底面の周にそって一回りさせて錐体を作ったりできるように学習環境を整える。
- 平面を平行に移動させたり回転させたりして作った立体との違いの一つである「中が詰まっていない」ことをわかりやすくするために、立体の中に何か入っている様子がわかる模型を準備する。
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第7時
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- 立方体を切断してスタンプを作る学習活動を位置付ける。
- Cabri3Dで自由に切断しながら観察できるように、学習環境を整える。
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第8時
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- 切断面にできる多角形とできない多角形を取り上げ、可否の理由を考える。
- 正五角形のスタンプ作りに挑戦する場を設定する。
- 2平面の交わりに輪郭ができることと、立方体を構成する面同士の位置関係に着目させる。
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第9時
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- 正六角形と正五角形の特徴を根拠として、立方体の切断面には正五角形は現れない理由を考える学習活動を位置付ける。
- 切断面が六角形になる場合と五角形になる場合の観察が容易にできるコンテンツを準備する。
※正しい命題Aの対偶命題Bは、やはり正しい(真偽が一致する)ことの具体に触れられる場面。論証の基礎を培う学習の一つであると考える。
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第10時
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- 立方体以外の立体を切断し、切断面に現れる図形を観察する。
- 立方体以外の立体を切断してスタンプを作る学習活動を位置付ける。
- Cabri3Dで、球・円柱・円錐などの立体を自由に切断しながら観察できるように、学習環境を整える。
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第11時
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- 円錐を様々な平面で切断したときに現れる図形を観察し、特徴をまとめる。
- 合同な2つの円錐が頂点で点対称につながっている立体を、回転軸に平行な平面と母線に平行な平面で切断した場合に現れる図形を観察し、その特徴をまとめる学習を位置付ける。
- Flashmovieを使い、双曲線の存在がわかりやすいコンテンツを準備する。
※放物線も現れるが、深入りはしない。ただし、回転軸に平行な平面と母線に平行な平面で切断した場合、それぞれの違いに気付く生徒がいることを期待する。
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第12時
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- 円柱や円錐を切断することを有効に利用した品物を紹介する。
- 機能面として工夫されている場面を紹介する。
- 様々な立体が観察できる場面(例えばフジテレビ本社の写真)を紹介し、Cabri 3Dで描いてみる学習を位置付ける。
※Cabri 3Dを自由に使う時間。
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第13時
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- 底面積と高さがそれぞれ等しい円柱と円錐の入れ物を取り上げ、体積を比較する学習場面を位置付ける。
- 具体的にそれぞれの立体を作ることを通して、実測と計算方法の関連を重視する。
- 円柱と円錐の体積の比較を通して、帰納的に柱体の体積と錐体の体積の求め方をまとめる。
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第14時
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- 前時に作った円柱と円錐について、どちらが少ない紙で作ることができるかを考える学習場面を位置付ける。
- 展開図の面積が表面積に一致することを確認する。
- おうぎ形の面積の求め方をまとめる。
- 「表面積」、「底面積」、「側面積」の意味を確認する。
- 円柱と円錐の体積の比較を通して、帰納的に立体の表面積は展開図の面積と一致することをまとめる。
※展開図の面積を求める際には、既知の図形の面積を求めて合計すればよいので、すべての立体に共通することとしてまとめることができるものと考える。
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