ENJOY MATHEMATICS in 3D カブリの三次元ソフトで学習しよう 授業のレシピ

空間図形の構成(4)

コンテンツ開発者 両角達男
加藤龍平(所属:信州大学大学院教育学研究科)
学校種別・学年 中学校第1学年
内容 図形・空間図形
レシピの概要 -
参考データ
ダウンロード
cabriファイル カブリ3D全データ(zip形式/7KB)
cabriファイル カブリ3D付ワード(doc形式/455KB)

このコンテンツは、「Cabri3D」、「Adobe Acrobat」、「Adobe Flash」、「Microsoft Office Word」を利用したデータを使用しております。レシピご利用の際には専用ソフトまたはプラグインをインストールが必要となります。各ソフト、プラグインのインストール・動作環境についてはこちらを参照してください。

 (PDF形式/176KB)

ソフト活用のメリット

立方体を1つの平面で切断した際に,その切断面として正五角形が現れることはない。しかし,正五角形でない五角形は,立方体の切断面としてつくることができる。
右図のように,立方体ABCD-EFGHのうち,底面のとなり合う辺ADの中点P,辺CDの中点Qをとり,立方体の対角線DFの端点との,3点P,Q,Fを通る切断面では五角形ができる。
この五角形は,頂点Fから線分PQにおろした垂線に関して線対称な図形となる。
L底面のとなり合う辺AD,CDの中点をとりつつも,立方体の切断面として,正六角形となる場合もある。
この場合は,立方体ABCD-EFGHで,辺EF,辺GFの中点をそれぞれ通過する。さらに,辺AE,辺CGの中点をそれぞれ通過する。
線分PQからの切り込み方が異なったもの(切り込む角度が異なる)として,五角形,正六角形の場合それぞれを区分けすることもできる。
これらの考察は,立方体の切断面について,次の問いの変化ともいえる。
立方体の切断面として,五角形ができるのだろうか?
立方体の切断面としてできた五角形はどんな図形だろうか?
カブリスクリーンショット1 カブリスクリーンショット2
右図のように,立方体の一部を展開すると,2点P,Qを通る五角形がどのような特徴をもつ五角形なのかを追究することができる。
動的幾何ソフトの活用を通して,「立方体の切断面としてできた五角形はどんな図形だろうか」に関する学習活動を行わせたい。
カブリスクリーンショット3

活用シーンの具体的提案

学習の展開


  1. 「立方体の切断面として,どんな図形ができるだろうか」という問いかけをもとに,頭の中で想像した図形を自由に発言させる。
  2. 「立方体の切断面として,五角形ができるだろうか」という問いをもとに,動的幾何ソフトでの観察や操作に基づいて,確認をする。
    また,切断面として正六角形ができる場合との比較から,五角形ができる場合はどんな場合なのかの意識を高める。
  3. 「立方体の切断面としてできた五角形はどんな図形だろうか」という問いをもとに,五角形がどのような図形となるのかを,動的幾何ソフトでの観察をきっかけに考えさせる。
    特に,立方体の一部をひらいた図形をみることから,辺の長さの関係や対称性に気づかせる。
  4. 立方体の切断面としてできた五角形は線対称な図形となることを,直観的に確認する。立方体の模型なども使いながら,動的幾何ソフトで観察したこと,模型を触って感じたこと(鏡映の様子など),思考したことなどを関連づけさせたい。
カブリスクリーンショット4
なお,生徒の学習状況をふまえて,対称性をもつ五角形となることの理由,正五角形にはならないことの理由について,議論を深めることもできる。